まったくの保険で接骨院から自費移行中、以前利用してくれていた患者さんが来たらなんと伝えたらいいでしょうか。
やり方によっては数年で方針が変わっている先生もいるかと思います。何年かぶりに来院されて「安いからまた来た」という患者さんもいると思いますが、方針も料金も変わったことをハッキリと伝えたほうが良いでしょう。
久しぶりの患者さんに料金が変わったことを伝える
単価を上げたり自費施術を取り入れたりすることで悩むことは多々あります。
中でも以前利用してくれていた患者さんが久しぶりに来てくれたときは患者さんに少し気を遣ってしまいがちです。
料金が上がったり変わったことを患者さんに伝えることが苦手だと感じる先生もいると思います。
患者さんとしては「前と同じ料金だろうな」と考えているので、こちらから料金体系や方針が変わったことを伝えなければなりません。
良い患者さんであればあるほど料金や施術のやり方が変わったことを伝えにくいかと思います。特に自費施術は保険の料金から何倍も上がっていることでしょうからなおさら伝え方は重要です。
あいまいにしてしまうと次回の来院時にまた説明が必要になるのではっきりと伝えたほうがベストです。具体的には、
- 施術のやり方
- 施術方針
- 保険の取り扱い
- 料金
などに触れ、以前とは違うことを説明し納得してもらわなければなりません。
このとき、一方的に説明してしまうと「安いと思って」来た患者さんは拒否反応を示します。拒否反応を少なくするために大事なのは変わった理由です。
理由をつけて理解してもらう
人間はどんなことでも理由を聞きたがります。なんでもいいから理由をつけることで納得はしなくても理解をしようとします。
✖「料金が変わりました」
〇「◯◯だから料金が変わりました」
- 施術のやり方を変えたので料金が変わりました。
- 今後も患者さんのために勉強していきたいので料金を上げさせていただくことになりました。
✖「施術のやり方が変わりました」
〇「◯◯のために施術のやり方を変えました」
- 患者さんにもっと喜んでもらおうと思い、新しい技術を習得したため施術のやり方が変わりました。
- 以前よりの成果の出やすい方法を取り入れたので施術のやり方が変わりました。
どんな内容であれ理由があることで「じゃあしょうがないか」と一定の理解は示してくれます。
ところが全く理由がないと「なんで!」と考えてしまうので理解どころではありません。
だから「なんで!」に対して先回りして理由を用意する必要があります。
※患者さんにもメリットがあることを伝えることで理解が得やすくなります。
基準にもとづいて自費を提案する
それに自費施術をすすめるのなら基準が必要です。
誰にも彼にも自費施術をすすめる必要はありません。
先生の中で「こんな人はこのメニュー」という基準を先に作ってしまえば患者さんが来るたびに悩むことはなくなりますし、患者さんとしても「ちゃんと考えてすすめてくれた」と感じます。
ケガをして保険が使える人に無理やり自費施術をすすめる必要はありません。あくまで必要に応じて患者さんに合った施術を提供するのです。
基準を作るのにも患者さんから現在の状態や目標などを掘り出さないといけませんのでカウンセリングの際に注意深くリスニングしましょう。
問診の際は、聞き洩らしのないよう問診票の整備が必要です。まずは問診票を先生用にカスタマイズもしくはアレンジして患者さんの状態の把握に努めましょう。
以前と同じ施術を求められた場合
それでも以前と同じような施術を患者さんが望むのであれば、それはそれでいいと思います。もちろん先生もそれで納得できるなら以前と変わりない施術を提供してもいいと思います。
ちなみに僕はガラッとやり方を変えたので以前と同じ料金で以前と同じ施術を希望された患者さんは断ることにしました。
理由は簡単です。
やりたくないから。
新たな施術法を習得して以前にも増して患者さんにメリットがあると考えているので、以前の施術法は使いたくありません。
せっかく成果が出る可能性が増したのに、わざわざ効果の薄い方法を受けてもらうことは不誠実だと判断したのです。
「患者さんが望むならやってあげればいいじゃないか」という先生もいると思います。このあたりは考え方なので先生によっては違いがあると思います。
僕としては自費施術を納得して受けて下さる患者さんが大半になったので、無理に自分の貢献できない仕事は受けないほうがお互いのためだと考えています。
現在の院の状況や先生の考え方によって判断が変わってくると思いますが、将来目指す形に近い判断をされるとより先生の目指す自費移行のゴールに近づきやすいと思います。
参考になれば幸いです。しっかり理由のある説明をして患者さんに納得してもらえるよう頑張りましょう!
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