自分の得意な症状以外の人が来たときどうするべきでしょうか。
たとえばあなたの治療院が腰痛専門で「膝が痛い」という患者さんが来た場合どうしていますか?
ミスマッチだったり成果が予想できなければ正直に伝えましょう。
ゴッドハンドと繁盛院は関係なし
「どんな症状でもドンと来い」なんて一度は言ってみたいものですが、現実世界にはゴッドハンドはいてもありとあらゆる症状に対応するパーフェクトなスーパースターはいませんよね。
もっと言えばあなたがゴッドハンドである必要もありません。
(ゴッドハンドじゃなくても経営が上手で成功している先生は山ほどいます)
我々のような小規模な治療院はなおさらです。全ての症状を狙う必要はありません。オールラウンドプレイヤーは総合病院に任せておいて、小規模治療院は狭い範囲でも人の役に立てれば十分です。
ターゲットを設定していればおのずと対応できる症状は決まってくると思いますが、得意な症状をうたっていない接骨院や整体院はターゲットの設定をしていないことが多いと思います。
ターゲットが決まっていない場合、苦手な症状の患者さんも来院されることもあると思います。
苦手な症状の患者さんが来たら
このとき我々が取れる選択肢は2つです。
- 無理してやる
- 断る
無理してやる
患者さんの依頼があればどんな症状でもチャレンジする。
「貢献したい」「困っているようだからなんとかしてあげたい」という思いの強い先生もいると思います。
自分の専門外でも思い切ってチャレンジすることはスキルアップにつながるかもしれません。
しかし、そもそも我々は医療の領域の中で仕事をしているわけではありません。難しそうな症状と医療の取り扱う症状は違うので鑑別できる自信があるのなら取り組んでみることも選択肢です。
ミスマッチは受けた時点で起こりますし、改善するかどうかは未知です。
無理して頑張ると言っても医師の診断が必要だと判断した場合は医科受診を促したほうが患者さんのためになることもあります。鑑別は必ず行うことを心がけましょう。
断る
僕としては圧倒的にオススメなのが断るという選択肢です。
患者さんのためにならない可能性があるなら断ってしまったほうがこちらとしてもストレスがありません。
患者さんとしても無理して通院して良くならなかったら感謝なんてされませんし、嫌な印象を受けることもあるでしょう。
断れば他の治療院や病院をさがしたり選択肢は広がりますからおそらく断られたこともいずれ忘れると思います。
このとき大事なことは丁寧に「患者さんのために断る」ことです。
「無理無理、できないよ。」なんてぶっきらぼうに言ってはいけません。
貢献できない可能性を伝えて、他の選択をしたほうがあなたのためですと伝えましょう。
優しい先生ほど無理難題を受けてしまいがちなのでこう考えてみましょう。
ラーメン屋で例えると・・・
俺はラーメン屋なのに客がシュークリームを求めてくる。
食後のアイスくらいなら冷蔵庫にあるから出してもいいけどシュークリームはない。
あ、そうだ。うちの近所に評判のケーキ屋さんがあったな。
あそこのシュークリームは以前食べたらおいしかったしオススメしてもいいな。
よし、教えてあげよう。
我々の業界にあてはめてみたらどうでしょうか。
患者さんが求める症状について評判のいい先生を紹介できなくても、自分が対応できないことに無理して挑む必要がないように感じませんか?
それでも先生が無理して試作品をお客さんに食べさせたいというなら僕は止めません。
しかしそれで本当にお客さんに喜んでもらえるでしょうか?
「そういう挑戦で技を磨いて行くものだろう!」
という意見もあるかもしれません。確かにそういう面もあると思います。
あくまで塩梅なのでどれを受けてどれを断るかは先生によって違います。
ちょっと背伸びしてでも患者さんに貢献できそうであれば患者さんに同意を得た上で受けるのもありかもしれません。
断っていくと院のコンセプトがわかりやすくなる
いずれにしても大切なことは患者さんの同意を得て納得してもらうことです。
自分の今現在できることで貢献できるかどうか考えて患者さんへの説明を怠らないようにしましょう。
僕の場合は本当によく断りますが、時間をかけて説明してからあまりにもはっきり断るので「ありがとうございます」と感謝されます。
親身になって話を聞けば、例え施術でお役に立てなくても問題ないと思います。
他の治療院や病院などを紹介できればしてあげてもいいですし、日常の過ごし方や情報収集の仕方などをアドバイスすることも患者さんによっては役に立ちます。
僕の個人的な意見ですが、得意な症状以外は断って自分の専門分野を決めてしまうと自然とターゲティングができるし院のコンセプトも決まりやすいと思います。
自費移行や単価アップを狙う上で、まだターゲティングもコンセプトも決まっていない先生は断る力を鍛えてみることが役に立つかもしれませんので参考にしてみてくださいね!
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