施術方針を患者さんに伝えていますか?
施術方針?そんなのないよ?という先生は一度作ってみましょう。
できることなら作った方針を患者さんに伝えてみましょう。方針があると先生自身の芯ができますし患者さんの通院のモチベーションにも繋がりますのでおすすめですよ。
施術方針で患者さんのニーズを満たす
方針とは道筋を示すということですが施術方針と言われるとどうでしょうか。
「そんなの治すことに決まってるだろ!」
「患者さんのためにに決まってるだろ!」
と言いたくなる気持ちはわかりますが、それが患者さんも同じ気持ちかどうかはわかりません。もちろん早く良くなることは希望としてあると思いますが、患者さんの中には、
- 自分の身体はどういう状態なのか知りたい
- どれくらいで良くなるのか知りたい
- 話を聞いてもらいたい
- 病院では聞けなかった詳しい説明が欲しい
など、治ることとは別の欲求が少なからずあります。
そのニーズを拾い上げなければ患者さんは良くなる前に先生のもとを去って行ってしまうかもしれません。
患者さんのためを思って施術するなら、不安を取り除くという意味でも施術方針を示すことで患者さんは先生のする施術に理解を示してくれます。
施術方針を示さずにおくと、先生と患者さんの考えていることに誤差が出てきたときにお互いに「こんなはずじゃなかった!」という事態になかねません。
価格に対しての納得度を上げる
治療院を利用する患者さんがもっとも気にかけているのは価格です。
価格は普通に表示しておけばいいのですが「なぜこの金額なのか」「それだけの価値があるのか」という患者さんの疑問を取り除かなければなりません。
そのために施術方針が必要なのです。
意味のわからないサービスにお金を出したい人はいません。
我々は形のないものを売っているのですから説明がなければ患者さんは意味がわかりません。
「受けてくれればわかる」とお思いの先生もいるかもしれませんが、そんなこと言っても受けてくれないのだから受けてもらうようにするのも我々の仕事です。
患者さんは先生の提供するものがどんなものなのか気になるのです。
気になるのなら教えてあげればいいじゃないですか。施術方針で。
具体的な書き方
施術方針には以下のことを記載しましょう。
- 施術の意図(先生の考え方)
- 施術の方法
- 患者さんに求めること(注意事項)
施術家にとっての方針は「こういうつもりでやっております」という言ってみれば非常にあいまいなものになりがちです。
「患者さんをよくする!」も立派な方針ですが、先生の考え方であったりこれから受ける施術について事前にお知らせすることで患者さんの安心感も高まって院に対する理解も深まります。
また注意事項をさりげなく方針に付け足せば、流れで読んでくれるので先生のやりたくないことが院のルールとして認知してもらえます。
注意事項を周知したいときに
実は僕は院のルールの周知がしたくて方針を後から作った後付け派です。
キャンセル・遅刻・時間変更が多く、他の患者さんに迷惑がかかったり電話を受けるなどの事務手続きが面倒だったので、まずその部分のルールを作り、患者さんにわかってもらうところから始める必要がありました。
「注意事項!」として周知してもよかったのですが、せっかくなら自分のやり方や考え方を相手の頭に入れておいてもらったほうが都合がいいので「方針!」という格好をつけたのです。
すると患者さんはフムフムと読んで、「あ~なるほど」「確かに~」と言ってくれるのです。
ラーメン屋の壁にならえ
ラーメン屋の壁に太い文字でその店の歴史やこだわりや秘伝が書いてあるのを見たことありませんか?
あれ、めっちゃ読んでしまうことありませんか?
お客さんは「今から食べるラーメンってどんなものなんだろう?」と期待を膨らませていて、そこへ情報としてこだわりや秘伝を読むことで「へ~、納得」となるわけです。
ラーメン屋の壁はブランディングなので方針とは少し方向性がちがいますが、お客に納得してもらうためにやっているという意味では根本は同じだと思います。
我々治療家は患者さんへの説明が少なすぎるような気がします。もっと目の前の人に情報発信してもいいはずです。
発信された情報を受けるか受けないかを決めるのは患者さんで、最も困るのは情報がないことです。
情報がなければ患者さんは選べませんし、選んでもらえたとしてもよくわからない治療を受け続けてもらえるかどうかはわかりません。
ひとつでも多く、院や先生についての情報を施術方針を通じて患者さんに伝えましょう。
共感を得れて注意事項もお伝えできる施術方針、まだない!という先生は是非書いてみてくださいね!
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