少し前に知り合いの接骨院の先生と話した時に「自費移行やってます」と伝えたら、
「保険申請は柔整師に与えられた権利なんだから使わなきゃ損」
と言われました。
当たってるような当たってないような。
保険請求は柔整師に与えられた権利?
「保険申請は柔整師に与えられた権利なんだから使わなきゃ損」
賛否両論あると思いますが、僕としては厳格に適応範囲を限定した上でならありだと思っています。
というか、当たり前のことですが保険の範囲内でなら当然申請します。
問題なのは、この話をした先生の決めている保険の範囲がゆるいこと。
ゆるいとも言えるし広いとも言えます。
解釈の違いと言ってしまえばそれまでかもしれませんが、保険の適応範囲を一応厳格に決めているのはスポンサーである(お金を出してくれる)保険組合なので、保険組合の意図する範囲を守らなければなりません。
どんどん厳しくなる保険
保険の扱いについてはいつの時代も賛否両論ありますが、年々厳しくなっています。
僕も10年以上この業界に携わっていますが、たった10年でもどんどん保険は扱いづらくなってきました。
これはもう肌感で感じるとかいうレベルではなく、以前にすんなり保険申請が通っていたものが保険者(スポンサー)から問い合わせがあったり、患者さんのほうに問い合わせがあったり。
現実として保険を扱うことのメリットが少なくなってきている感じです。
そんな中「保険は柔整師の権利」と言われても、
「頑張る方向そっちじゃねえだろ」と思わざるを得ないのです。
悔しいことにこの先生の話を聞くと自費施術も結構やってる様子。
商売人なところは感心するし見習わないといけないと思いますが、保険をガンガン請求するスタイルは真似できません。
組合は接骨院にお金を使いたくない
一応僕の場合は「明日から保険なしね」と言われても自費施術だけでなんとかやっていける状態になっているので、適応範囲が微妙なケースは保険申請していません。
どっちが正解かわかりませんが、保険組合も国も資金が潤沢であるはずがないし、接骨院にお金を使いたくないのが本音だと思います。
でなければ厳しい審査が増えるはずもないですし、受診抑制につながるような文書や問い合わせを患者さんに頻発しないはずです。
受領委任から償還払いにすると一部の組合が宣言したことを考えると、今まで通りの保険の扱い方で今後何十年も仕事ができるとは到底思えないのです。
結局「自費」やらないといけない時代
保険をガンガン請求する接骨院と自費治療で伸ばす接骨院。
どちらも現実に存在していますし、どちらのタイプであれやり方次第でそれなりにやっていけると思います。
でも僕は「権利だから」って保険の基準をあいまいにしたくない。
だから自費でも存在価値が認められるように頑張ってます。
権利だからってしたくもない請求をするストレス(悪い負荷)よりも、自費を売るマーケティングをする努力(良い負荷)を選びました。
業界団体も保険を守るかたわら、自費での努力を促している団体があるのを見ると、「自費」を売らないと食っていけない時代になったと思わざるを得ません。
もし今、先生が自費移行するかどうか迷っているのなら迷わず移行することをおすすめします。
理由は一つ、そのほうがストレスがないから。
今日も頑張って参りましょう!
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